ダイエットをしている方、忙しくてゆっくりお手洗いに行く時間が取れない方、「便秘」に悩まされてはいませんか?美容とダイエットの敵である「便秘」を解消するためにはどうすればよいのかをご紹介します。
そもそも便秘って?
便秘には実は明確な定義はなく、日本内科学会では「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」と定義されています。
便秘にはいろんな種類があります。
- ダイエットにより急性的に便秘になるタイプ
- 多忙でお手洗いに時間が取れず、便意を感じられない身体になるタイプ
- 腸のぜんどう運動が弱く、便を押し出せずに便秘になるタイプ
と、原因はそれぞれ異なります。
では便というのはどのようにできるのか?
口から入った食べ物は食道を通って胃でかゆ状になり、小腸で消化・吸収されて、残されたものが大腸に運ばれ、主に水分を吸収して、残ったものを肛門から便として排出されます。 便秘になると、体外に排出されるはずの老廃物が体に留まり、血液と一緒に全身を巡ることで肥満や肌荒れなどを引き起こします。つまり便秘はダイエットと美容の敵なのです!
便秘に関わる腸の中に棲む細菌たち
腸の中で重要な働きをするのが『腸内細菌』。腸内細菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分類されます。
善玉(ぜんだま)菌
腸を刺激して便通をよくする乳酸や酢酸を作り、腸を酸性に保つことにより悪玉菌が増えて悪さをするのを防ぐ働きをしています。また免疫力も高めてくれます。
悪玉(あくだま)菌
たんぱく質などを原料にして発がん物質や有害物質を作り出し、健康に害をもたらします。この菌が増えると、便秘や下痢、肌荒れなどを起こします。
日和見(ひよりみ)菌
善玉菌が多い時は何もしない菌ですが、悪玉菌が多くなると悪玉菌と同じように悪い働きをする、どっちつかずの菌です。
この3つの腸内細菌のバランスがとても重要で、善玉菌:悪玉菌:日和見菌が2:1:7のバランスが理想的とされています。腸内環境は加齢や食生活、ストレス、運動不足などで悪化するといわれています。 腸内環境が悪化することによって善玉菌が減少し、悪玉菌が増えてくると、消化・吸収がスムーズにいかず、食べたものがうまく処理できずに老廃物が溜まり、ぜんどう運動の低下によって便秘を引き起こし、さらに体中に老廃物が巡回し、肥満や肌トラブル、疲れやすくなる、冷えなどにつながります。 いかに腸内環境を整えることが大事かわかりますよね!
腸内環境を整えることのメリット
腸内細菌は美肌に関係するビタミンB群・ビオチン、他にもビタミンK、葉酸などのビタミンも合成しているのです。また脳の神経伝達物質として知られている「セロトニン」も実は腸で作られています。セロトニンはぜんどう運動を促したり、精神を安定させる働きをしています。 つまり腸内環境を整えることにより、便秘解消、美肌、精神の安定、そして免疫力のある健康な体になるのです。
腸内環境を整えるには 〜『プロバイオティクス』と『プレバイオティクス』〜
『プロバイオティクス』とは
腸内細菌のバランスを整え、私たちの健康によい影響を与えてくれる微生物、それらを含む食品のことを指します。つまり乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を直接体に取り入れ、腸内環境を整えるのです。 プロバイオティクスの代表として、ヨーグルトやぬか漬け、納豆、みそ、キムチなどの発酵食品が挙げられます。
『プレバイオティクス』とは
プロバイオティクスの働きを助ける物質のことで、善玉菌を増やすえさになる食物を取り入れて、腸内環境を整えるのです。 プレバイオティクスの代表として、オリゴ糖や、野菜やきのこ、海藻などに多く含まれる食物繊維が挙げられます。
プロバイオティクスとプレバイオティクスを積極的に摂り、腸内環境を整え、便秘を解消し、腸からキレイになりましょう!