“ダイエット”というと。つい油物を控えなければと思ってしまいますよね。
たしかに、油は1gで9kcalと、炭水化物やタンパク質よりもエネルギーが倍以上。しかし、それだけ高エネルギーだからこそ、生命に重要な役割を担っているのです。そのため、不足することは多くの危険をもたらす可能性もあるのです!
■油不足が健康被害を招く!?
油の摂取と死亡率との関係をみた研究では、1週間に4回以上油料理を食べる人と、それ未満の人では男性で約3%、女性で約10%、油料理を多く食べている人の方が長生きしているという研究結果(東京都老人総合研究所 小金井市70歳老人の総合健康調査)があります。
また、厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準2010年版」には、飽和脂肪酸の1日の摂取量が10g以下だと、総死亡率、がん死亡率、冠動脈疾患死亡率、脳卒中死亡率が急増との報告もあるのです。
もちろん元々身体に不必要な栄養素というのはないのですが、嫌われ者の油にはこんな嬉しい研究報告があったのです。
■油がホルモンを正常に働かせる
油の身体の中での働きとして、ホルモンの材料、潤滑油、皮膚や髪の毛に潤いを与えるなどの役割があります。さらに油をとることで、体内の脂肪の燃焼効果を上げ、脂肪代謝を上げる役割も果たしているので、ダイエットの味方に。
■油がダイエットをサポート
ホルモンの材料になるということは、体内で正常にホルモン分泌ができるので、代謝の良い身体作りができるという事になります。
ダイエットをすると食事量が減り易いので、ホルモンの材料が減り易くなりますが、油を摂ることで緩和されます。
また、全体の食事量が減ると便秘にもなり易くなりますが、潤滑油として油が活躍。栄養不足での肌荒れを改善してくれるので、ダイエットの敵と思っていた油は実はとても味方になるのです。
■質のよい油って!?
油にも色々と種類がありますが、良質の油を摂ることで、脳の働きを活性化させ本来あるべき体の機能を正常に導きます。
良質の油とは、低エネルギーということではなく、身体によい影響を与える働きのある油。特にアマニ油、シソ油、エゴマ油、オリーブ油などは良質の油と言われています。
かといって、高エネルギーであることは事実です。更に油は酸化されると働きが弱まるので、できるだけ熱(火)を加えないのもポイントです。全体の摂 取エネルギーを一定にした上で、食事の中に油を組み込んでいくのが得策です。サラダにはあえて“ノンオイル”ではないドレッシングを使うのも良いです ね。
色々種類があるので、用途に併せて是非賢く使ってみて下さい。