■不溶性食物繊維の概要
食物繊維には大きく分けて、水に溶けにくい不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維の2種類があります。腸内環境の改善には、水溶性の食物繊維も効果がありますが、不溶性食物繊維の方が効果的と言われます。それは、不溶性食物繊維は、保水性が高く、大腸内で水分を含むと、数倍から数十倍に膨らむ特性を持つからです。
食物繊維は、食物中に1 % 含有することが理想的であるとされ、食物繊維は1日に20gから25g( 最低10グラム )は摂取する必要があるといわれています。 具体的には、野菜を300グラム、イモ類を100グラム、果物を200グラム食べることが望ましいとされています。食物繊維は従来は、消化されず役に立たないものとされてきましたが、後に有用性がわかってきたため、現在日本人の食事摂取基準では栄養素の1つとされています。
■不溶性食物繊維の特徴
穀物類や野菜、きのこ類、エビやかにの殻などに多く含まれる糸状に長い筋で、ボツボツ、ザラザラしているのが特徴です。また、不溶性食物繊維を多く含む食品は十分に噛む必要があるため、早食いを防いだり、あごを強くして歯並びをよくしたり、虫歯予防の効果も期待できます。
■不溶性食物繊維の効果
水溶性食物繊維の働きは、繊維自体が水に溶ける分、体の中でドロドロのゲル状になり、このため食べた食品の移動が緩やかになって小腸での栄養吸収を和らげ、糖の吸収速度を遅くします。このことによって血糖値の急な上昇を抑えたり、コレステロールを減少させる働きをします。またゲル状になった繊維は、大腸内の善玉菌のエサになるため、腸内環境を整えるとも言われており、便秘解消効果も期待できます。さらに、消化されない性質があり、胃の中に長く滞在するため、満腹感が持続します。
■不溶性食物繊維はこんな方におすすめ
便秘解消
満腹感持続
虫歯予防