おいしく飲んで血圧を下げる--。高知県立大健康栄養学部の佐藤厚教授(63)は、トマトジュースに高血圧を改善させる効果があることを突き止めました。
血圧が高めの中高年者が継続して飲んだところ、約6割の人に血圧の改善が確認されたそうです。
佐藤教授は09年、フルーツトマトを栽培する池一菜果園と土佐市で、産学官の連携協定を結び、研究を進めてきました。研究では40~60代の男女46人に、09年8月から約半年間、一日おきに池一菜果園のトマトジュース(150ミリリットル)を飲んでもらい、朝食前に血圧を測定しましたた。まず9週間摂取し、3週間の間隔を空け、再び8週間摂取してもらいました。
その結果、11人中7人に血圧低下の効果が見られました。実験前154だった上の血圧の平均値が144にまで下がったといいます。フルーツトマトには、一般的に知られている桃太郎トマトよりも活性酸素が1.8倍強く、血圧低下や生活習慣病病の予防が期待できます。
「高血圧や生活習慣病になるリスクを少しでも下げたい」と話す佐藤教授。今後は、トマトジュースの摂取と日常の運動との組み合わせによる効力などを調べていくそうです。