今年も、ビールが美味しい季節がやってきた。暑い日の仕事帰りや自宅では、ついついお酒が進んでしまうところだが、一方でダイエットやメタボ予防を考えると「飲みすぎるのはちょっと」という方も多いはずだ。最近の消費者がビールやお酒を選ぶ際の傾向は「カロリー・オフ志向」で、ローカロリーや糖質オフ・ゼロといった特徴のビール・発泡酒などが売れ行きを伸ばしている。
生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研は、30~59歳の既婚男女500名に対して、「糖質オフ・ゼロビール類」に関する意識調査を行い、結果を公開した。なお、調査対象者の属性は、男性が「ビール類を自宅で週1回以上飲んでいる人」、女性が「夫がビール類を自宅で週1回以上飲んでいる人」に絞っている。
● ビールの銘柄決定権は「妻」、健康面に配慮した銘柄選びを
まず、既婚女性250名に対して、「ビール類を購入する時、銘柄は誰が決めることが多いですか?」と聞いた質問では、「妻」が54%と、「夫」の29%を大きく上回った。銘柄の決定権は「妻」にあるという夫婦が多数派のようだ。
そこで同じく女性に「夫が飲むビール類には、『糖質オフ・ゼロビール類』を選びますか?」と聞いたところ、「いつも選んでいる」という回答が11%、「時々選んでいる」という回答が34%となった。合計で45%と約2人に1人の割合で、夫のために「糖質オフ・ゼロビール類」を選ぶことがあるようだ。
夫が飲むビール類は「糖質オフ・ゼロ」を選びますか?
夫が飲むビール類は「糖質オフ・ゼロ」を選びますか?
「糖質オフ・ゼロビール類」を選ぶことが「ある」と回答した女性に、その理由を聞いたところでは、「低カロリーだから」(63%)、「夫の健康を気にしているから」(60%)、「糖質が低いから」(59%)と、夫の健康面を意識した回答が上位となり、「値段が安いから」(21%)、「味がおいしいから」(12%)などの回答は少数意見となった。「糖質オフ・ゼロビール類」を選んでいる妻は、夫の健康面に対する気遣いから銘柄を選んでいるようだ。
● 健康に配慮した『糖質オフ・ゼロビール類』、しかし満足度は低い
しかし一方で、「『糖質オフ・ゼロビール類』を飲むことに、夫は満足していると思いますか?」という質問では、「満足していると思う」という回答は42%と半数を下回った。残り約6割の妻は、「夫は糖質オフ・ゼロビール類に満足していない」と感じているようだ。ちなみにその理由を聞くと、「発泡酒が薄まった味がする。ビールのおいしさを感じることが出来ない。(39歳・女性)」、「味がどうしても物足りない。(48歳・女性)」など、ビール本来の味わいや味の濃さに対する不満が見受けられる。
実際に、「糖質オフ・ゼロビール」を飲んだことがある既婚男性の中にその満足度を聞いた質問では、「とても満足している」と回答した人はわずか4%で、「満足していない」と回答した人は48%と、約半数を占めた。男性に聞いた「満足していない理由」で最も多かったのは「味が薄い」で41%。次いで、「ビールの味と違う」(31%)、「美味しくない」(27%)、「コクがない」(27%)と続いた。
糖質オフ・ゼロのビール類に満足していますか?
糖質オフ・ゼロのビール類に満足していますか?
● もっと"濃い味"の『糖質オフ・ゼロビール類』が欲しい!
なお、男性のビール類の好みについて、「濃い味(しっかり)派」と「薄味(すっきり)派」のどちらかを聞いてみると、68%とほとんどの男性が「濃い味(しっかり)派」と回答。味が薄いものが多いという印象を持たれている「糖質オフ・ゼロビール類」であるが、この「味の薄さ」が、夫たちが今の「糖質オフ・ゼロビール類」に満足していない原因であるといえそうだ。
その不満を解消できるような、"濃い味"の糖質オフ・ゼロビール類であれば、男性の68%が「もっと飲んでみたい」、68%が「妻が買ってきたら嬉しい」、また女性の67%が「夫は満足できると思う」と答えており、現在の糖質オフ・ゼロビール類に対する不満から"濃い味"に対するニーズが高いことが伺える。「糖質オフ・ゼロビール類」が"濃い味"であれば、夫の健康を気遣う妻にも、そして、ビール類は「濃い味派」の夫にとっても満足度の高いものとなるだろう。