背中にある肩甲骨は、体幹を使うためのスイッチ。まずは右腕を後ろに引いて、肩甲骨を動かす。すると、肩甲骨に連動して右の骨盤が前に出る。これを左右で繰り返すと、自然に体幹部を使って歩ける。体幹部の大きな筋肉を使うことで、運動としての効果もアップ。ちょっと歩くだけでも、軽く汗ばむくらいに。
家から駅まで、駅から会社まで、通勤途中、歩く場面は多い。足を引きずるように、ダラダラ歩いていては、運動としての効果は少ない。この歩きをエクササイズに変えるために、まず意識してほしいのが、「肩甲骨(けんこうこつ)」と「骨盤」。
「右の肩甲骨をぐいっと後ろに引くと、それに連動して右の骨盤が前に出て、一歩を踏み出す。このように、上半身と下半身をくまなく動かすことで、運動としての質がアップする」と、金さん。しかし「デスクワークで猫背になりがちな人は、肩甲骨周辺が凝っていることが多い。家を出て歩き出す前に、ひじを軽く回して、肩甲骨の動きをスムーズにして」(金さん)。
もうひとつ意識してほしいポイントが「丹田(たんでん)」。これは、へそ下3cmあたりの奥にある一点で、体の重心でもある。肩に力が入っていたり、姿勢が悪かったりすると、丹田に力が入らず、肩甲骨と骨盤がうまく連動しない。「歩いているときに、丹田を手で触れて意識するようにすると、姿勢が整いやすい」と、金さんはアドバイス。丹田を意識しやすくなるためには、エクササイズをやってみよう。「肩甲骨、骨盤、丹田を意識できれば、どんな動きもエクササイズになるし、美しく動ける」と、金さんは言う。
ソース 日経ウーマン